BCLって何だろう?
BCLって何?と聞かれたら、今では「何それ?」と答えるのが普通でしょう。
BCLとは、Broad Cast Listeningの略で、1970年代から80年代にかけて、一大ブームを巻き起こしたホビーをいいます。
ブームの主役は当時の少年たちでしたが、ブームになる前、そしてブームの後も、少年たちに限らず大人たちの間でも静かに愛好されてきました。
BCLとは、要するに放送を聞くということです。放送というのはいわゆるラジオやテレビのこと指すのですが、それが何か特別なことなのかと、疑問を持たれる方も多いですよね?
それが、特別だったのです。
BCLの目的には、主に3つあったと思います。
- 海外短波をはじめとする遠方の放送局の放送を聞くこと
- 受信報告を放送局に送り、ベリカードを取得すること
- BCLのための受信機やアンテナを組み立てること
最後のはかなりの強者で、大半は市販の受信機を購入し、内蔵のアンテナ+αでBCLを楽しんでいたようです。
ベリカード
BCLの醍醐味の1つに、受信報告(Receiption Report)を放送局に送り、ベリカード(Verification Card)を取得するということがありました。
ベリカードの収集が、BCLerの目的のほとんどという場合もあったかも知れません。
ベリカードは、多くの場合ハガキ大のカラー写真やイラストを用いたもので、受信報告を確認した旨のメッセージやデータが付記されることが多かったようです。
まれに、布やペナント、シールなど、変わったカード(?)を送ってくれる局もありました。
そういったものを集めるのも、醍醐味でありました。正統派と言われるBCLerの方々からは、カード集めは邪道だと言われることもしばしばでしたが、何か形に残るものとしてカードは有効なアイテムでした。
以下に、周波数帯別、地域別にベリカードを紹介しています。
時代
昭和51年(1976年)から昭和55年(1980年)頃にかけて。この「BCL資料室」は当時の情報に基づいています。
ロケーション
千葉県船橋市の平屋木造住宅。下町で、付近も似たような構造の住居多し。
波長の長い中波、短波では、平屋のデメリットより木造住宅のメリットの方が大きかったです。
国内民放中波を制覇するのに、 日本列島のほぼ中央というロケーションも貢献しました。
BCLラジオ
BCLがブームになったのは、BCLのための安価なラジオが登場したからだということもあります。
それまでは通信機と呼ばれるごついものや、自作のラジオでBCLを楽しむのが普通だったような気もしますが、SONYやPanasonicなどが相次いで安価なBCL用ラジオを発売すると、一気に裾野が広がりました。
私も例外ではなく、走りのころのラジオをお年玉+若干の援助で購入し、勉強そっちのけで熱中していました。
愛用してきた、いにしえの名機たちです。
- National RF-877(Cougar No.7)(ジャイロアンテナ搭載)
- TOSHIBA RP-1600(TRY-X 1600)(CAL直読マーカー付き)
- SONY ICF-5900(スカイセンサー(SKYSENSER) 5900・直読1KHz)+自作トライアングルループアンテナ
- SONY ICF-6800(デジタル+アナログ1KHz直読)+自作トライアングルループアンテナ
これらのラジオ詳細は、ラジオ工房をご覧下さい。
たくさんの懐かしいラジオが、写真付きで紹介されています。
サイト管理者の内尾さんが修理されて復活させたラジオが多数あります。
私も、ロケーションさえ許せば一台購入したいような…。
残念ながら、これらのラジオは友人に譲ったり壊れたりで、現在は一台も現有していません。残念!